ついにこの日が来た、という感じでしょうか。

マリナーズのイチロー(44歳)が今季もうマリナーズの試合には出場せず、球団特別補佐に就任した、というニュースが5月4日の明け方に流れました。

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With Ichiro moving to the front office, let’s look back on his transition to the Majors

 

個人的には、昨オフにマーリンズからFAになって今年の3月まで移籍先が決まらず、ようやく決まった移籍先が古巣のマリナーズだったと知った瞬間に近い将来こうなることは覚悟していました。

メジャーリーグでは引退間近の大物選手が古巣チームと契約して有終の美を飾るケースが多いのを知っていたからです。イチローと同じくマリナーズのレジェンドであるケン・グリフィーjrも引退前にマリナーズと契約してユニフォームを脱いだのは記憶に新しいところです。

衰えが顕著になってきた2010年代

イチローと言えば、94年の年間210本安打、96年のオリックス日本一、2001年のメジャー移籍後すぐの新人王・MVP同時受賞、2004年の年間262本安打のメジャー新記録更新、10年連続200本安打・オールスター出場、2007年のオールスターでのMVP受賞、2016年のメジャー通算3000本安打達成など数え切れない功績があります。

 

僕も小学生の頃からイチローの活躍を見ていましたが、特にメジャーに移籍して初めて打ったヒットを報じるTVニュースは今でも覚えています。日本野球界の至宝がアメリカでどれだけ通用するのか、日本中が注目していましたよね。

日本時代でも、そしてメジャーに行ってからも、イチローの活躍は日常の当たり前であり、「ヒットを打って当たり前、マルチ安打を打って当たり前」でした。

 

でも、2010年代に入ってからはそんなイチローの「当たり前」が変わってきていることに気付かされる、変化を受け入れる日々が続きました。

メジャーに行って以来、イチローの出場試合の結果はチェックし続けていましたが、いつの日からか、ヒットを打たない日が多くなりましたよね。

 

2010年までは打率も3割を超えていたし、年間200本安打も継続していたので、イチローの衰えを指摘するメディアの記事を読んでもいまいちピンと来てなかったのですが、2011年~2012年頃からヒットを打たない日が目立つようになり、あぁイチローも衰えて来たんだな・・・と実感するようになってきていました。

昔はヒットを打って当たり前でイチローが無安打に終わるとそれ自体が驚くべきニュースになって話題になってたのに、いつのまにか無安打の日でも驚かなくなりました。

 

ヤンキースの晩年やマーリンズに移籍してからは明確に第4の外野手としての役割を受け入れてスタメン出場が減りました。

ヤンキースの晩年に出場機会を減らしていたときは、「白髪はたしかに増えたけど、イチローにはまだまだ力が残っている。毎試合レギュラー出場さえできれば年間150~180本打てるはずだ」と思っていました。

 

ですが、レギュラー外野手にけが人が続出して試合出場が多かった2015年に成績を大きく落とす(打率.229)のを見て、「あぁ、イチローはもう衰えたんだ。過酷な試合日程で有名なメジャーで年間162試合戦い続ける体力は残っていないんだ」と理解しました。

 

若い時からストイックに練習し、試合への準備を怠らなかったイチローでさえ寄る年波には勝てないというのは、年月の厳しさを感じます。

マリナーズに復帰してからマリナーズのユニフォーム姿のイチローを見ていると、全盛期のマリナーズ時代とどうしても比較してしまうんですが、野武士のようにギラギラしていて筋肉隆々だった当時と比べると、今のイチローは穏やかで体も全体的に細くなった印象がありました(特に太もも)。

 

下降する成績を横目に「最低でも50歳まで現役を続ける」と言い続けるイチローに頼もしさを感じると同時に、打てずにもがくイチローを見ていたくない気持ちもありました。イチローにはいつまでもカッコいいスーパースターでいて欲しかったから。

今季は試合出場はしない。特別球団補佐という待遇

今季試合出場はしない、という事実上の戦力外通告ですが、マリナーズは球団特別補佐・来季は試合出場もありうるという異例の対応で球団のレジェンド、イチローに敬意を表した形です。

チームに帯同して練習参加や選手用のロッカーもこれまで通り使っていい、生涯にわたってマリナーズに関わって欲しいとGMも言っているのはすごいことですね(レジェンドの引き際の演出に苦心しただろうことは容易に推測できますが)。

 

イチローも野球の研究者としてこのまま鍛錬を続ければどうなるのかということに興味があると言っていましたので、本人の納得が行くまでトコトン自分の道を貫いて欲しいと思います。

 

イチローのすごいところは、自分で目標を設定してひたすらそれを実行できるところでしょう。努力の天才とはイチローのためにある言葉です。

 

来年、マリナーズは日本で開幕戦を行うことが決まっているので、そこでイチローを出場させるのではないかと予想する記事も多いですので、元気な姿を見せて欲しいところです。